私たちのありたい姿

❑　現状の洗い出しは、ポストイットを使う！

　チームの現状について話し合う時は、ポストイットの活用をおススメします。チーム　として出来ていることと課題について、ポストイット１枚に１つ、１人あたり５～１０枚ほど書いてもらうと良いでしょう。ポストイットを使うメリットは、自分の意見を書かざるを得なくなるので、いい意味で全員の意見を反映することができます。皆の前で発言するのが苦手な方でも、ポストイットだと敷居が下がりますね。５分ほど時間をとり、ある程度書けたら、模造紙にペタペタと貼って、皆の書いたものを見える化し、話し合いをはじめて下さい。

　チームとしてどんな状態を目指したいのか、チームのビジョンを決めることはとても大切なことですが、それが完成したからといって安心してはいけません。最も大事なことは、作ったビジョンを自分事に落とし込んで、アクションに繋げることですよね。そのためには、そのチームビジョンを実現する為に、メンバー一人ひとりが何を大切にするのか決めることが必要になります。それが、本人にとっての「軸」になるわけです。

　では、どうやって大切な「軸」を決めればいいのか、スケーリング手法を使うと効果的に進められます。下の「個人ワークシート」をご覧ください。まずは、自分たちが描いた「チームのありたい理想の姿（チームビジョン）」が実現できた状態を１０点だとすると、自分の現状は何点くらいか、点数化してもらいます。この手法をスケーリングと言います。本人の主観で構わないので、自己評価してもらうのがポイントです。

　点数化できたら、本人の中で、出来ていることと課題を、具体的に言語化してもらってください。たとえば、４点なら、４点が出来てることで、残りの６点が課題ということになりますね。「じゃあ、残りの６点を埋めるためにはどうすればいいのだろう？」と内省すると、自分事として「大切にしたいこと」が出てきやすいです。