コーチングの7ステップ

 部下の自律的な行動を引き出す対話の進め方

部下メンバーが、問題や悩みを抱えている時に、自分で解決策を見つけて、前に進めるようになる「コーチングの型」を体験します

ワークの目的 コーチングの型を習得する
対象者 どなたでもOK
時間の目安 約30~40分
人数 3人/グループ
準備

ねらいと効果

限られた時間で、より効果的なコーチンが組み立てられる「基本の型」を習得します。

型に沿ってコーチングすることで、部下メンバーの自律的な行動を引き出す、良質な対話が出来るようになります。雑談になって終わってしまったり、お互いに迷子になってしまうことを避けることができます。

進め方

3人一組のグループをつくります。 

「3人一組になり、「上司役」「部下役」「観察役」を決めてください。」

進め方を説明します。 

 役割が決まったら、『部下役』の人は『人間関係/キャリア/マネジメント/コミュニケーション』の中から、特に気になっていること、もしくは悩んでいることを選んで話をします。」

「『上司役』の方は、『部下役』の方が、話したいことを気持ちよく、たくさん話せるように傾聴し、下スライドの7ステップコーチングの流れで質問を投げかけ、考えや思いを引き出してあげてください。」

「『観察役』の方は、『上司役』の方の関わり方について観察してください。」

「時間は、10分です。目安としては、7分間でコーチングをし、残りの3分で観察役の方を中心に、気づいたことや感じたことを3人で分かち合ってください。」

「10分経ったら、役割を交代します。10分ごとに、3人で役割を順番に回して頂きますので、合計30分で進めて下さい。」 

スライドを使って、7ステップの説明をします。  

「『7ステップ』という対話の型をご紹介します。これは、部下メンバーが、何かしら問題や悩みを抱えている時に、自分で解決策を見つけて前に進めるようになる、コーチングの関わり方です。これは、とても効果のある関わり方ですので、是非身に着けて頂いて、実践で使えるようになって頂きたいと思います。」

「まず、ステップ1は、対話のテーマを決めます。基本的には、部下メンバーが話すテーマを決めます。なので、上司はこんなふうに問いかけます。『今日、話したいテーマは何ですか?』」

「続いて、ステップ2では、テーマについての現状を確認します。『なるほど、そうなんだね。現状はどんな感じなの?』という風に聴きます。ここでは、部下メンバーのお悩みについて、共感しながら、親身になって受け止めるように傾聴して下さい。」

「そして、次のステップ3がとても重要になります。理想のゴールを聴いて下さい。『じゃあ、本当はそれがどういう状態になったら嬉しい?』という質問です。なぜ、理想のゴールを聴くのが重要かというと、ステップの2で現状の悩みごとを話している時の部下メンバーは、目の前の問題に焦点が当たっているので、心の状態が悪くなっています。視野が狭くなってるんですね。だから、解決策がなかなか浮かびにくいんです。なので、ここは、部下メンバーの視座を思いっきり上げて、心の状態を良くしたいんですね。」

「『それが本当はどうなったら嬉しいの?』と理想のゴールを聴いて受け止めてあげることで、部下メンバーの視座が高くなって、心の状態が良くなるんですね。すると、自然に視野が広がるので、解決策が浮かんできやすい心の状態になります。」

「ステップ4では、現状をスケーリングします。ゲシュタルトの欠けた輪の話を覚えてますか?私たちは、無意識に欠けてるところに意識を向けては、心の状態を悪くしてしまうクセを持ってます。でも、欠けてない出来てるところもあるんですよね。出来てるリソースに目を向けると、心の状態が上がって意欲が出ます。なので、『理想の状態を10点だとしたら、いまは何点くらいだと思う?』と質問してあげて下さい。例えば、部下メンバーが4点と答えたとします。ということは、4点は出来てるリソースがあるということですから、4点出来てることを振り返って話してもらってください。」

「続いて、ステップ5です。ゴールに向けての解決策を考えます。ここで、注意したいのは、4点を理想の10点まで一気にギャップを埋めるのは、ハードルが高いので、欲張らないことが大切です。なので、1点上げるにはどうしたらいいかを考えてもらいます。『現状を1点あげるためにはどんなことが出来ると思う?』という質問です。1点なら、ハードルが下がって、アイディアがいろいろ浮かんできそうですよね。」

「そして、ステップ6では、その解決策をいつやるかを決めてもらい、ステップ7で背中を押して、送り出してあげて下さい。これが7ステップの流れです。」

準備が出来たら、開始して下さい。10分×3回です。 

ワークの効果を最大化するコツ

❑ スライドを見ながらやるのがおススメ!

 コーチングのワークをやる時は、上司役の方は、「7ステップコーチング」のスライドを手元に置いて、見ながらやるのがおススメです。部下役の方と一緒にみても良いでしょう。なぜなら、質問を皆さんの中で、ゼロから考えるのって、かなり大変だからです。プロのコーチでも、苦労します。なので、「7ステップコーチング」の流れに慣れるまでは、スライドに載っている質問を、 そのまま順番に投げかけて下さい。それでも十分に良質なコーチングが可能です。

❑ 一番大事なのは、傾聴の姿勢!

 ただし「7ステップコーチング」 がうまくいくには、傾聴がベースとしてしっかりと出来ているかどうかが、カギになります。どんなにすばらしい質問が出来たとしても、傾聴の姿勢ができていないと、相手は心を開けませんから、質問されても表面的な答え方になるかもしれません。あくまでも、コーチングで一番大切なのは、傾聴の姿勢だということは、あらためて心に刻んでおいてください。

学びと活用のポイント

コーチングの成果は、コーチングが終わった後にある。

 良質なコーチングが出来たとしても、その後、本人が職場で新たな行動に踏み出さなければ、何の意味もありませんよね。大事なのは、コーチングで自分で決めたことを、現実世界でやってみることです。新たな一歩を踏み出すことで、本人の未来が変わり、成長に繋がります。そのためには、本人が主体的に「やりたい!」と思えるような「小さな一歩」をコーチングで引き出せるかが、カギになります。

小さな一歩を選択させることで、主体性が生まれる!

 そのためには、ステップ5で複数のアイディアを引き出すことが大切です。『現状を1点あげるためにはどんなことが出来ると思う?』と質問して、一つアイディアが出てきたら、それで良しとせず、『他には?』と訊いて、2~3つくらいはアイディアを引き出して下さい。そして、複数のアイディアの中から『じゃあ、出したアイディアの中でどれが一番いいと思う?』と質問して選択させると、本人の意欲が上がります。自分の中から湧いたアイディアから、一番いいと思うものを選び取るわけですから、当然やりたくなりますよね。主体性が期待できるというわけです。

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